DAO、DeFiとは?実際のDAO組織のご紹介や、それぞれの仕組みについて解説いたします。
そもそもDAOとは?
DAOは「Decentralized Autonomous Organization」の頭文字から作られた言葉で日本語に訳すと分散型自律組織という意味になります。企業のようにトップに立つ決定権のある人が管理や意思決定をしている組織のことを中央集権型組織と呼ばれています。
分散型自律組織は特定の管理者やトップの人間を介さずに意思決定やプロジェクトの管理を行う組織のことを指します。組織の方向性を決める際は投票制になるのでトップの人間の意志や思考が尊重され反映されやすい従来の企業とは方向性が変わります。
DAOが誕生したのはビットコインが誕生した5年後の2013年頃にカナダ人の起業家ヴィタリック・ブテリン氏が提唱したとされています。ヴィタリック・ブテリン氏は子供の頃、ゲームに熱中していましたが、お気に入りのキャラクターデータの能力値が運営の力により調整されたことをきっかけに中央機関が権力を握ることに疑問を覚えたそうです。
この経験から分散型の仮想通貨に興味を持つきっかけとなり、DAOが誕生したと言われています。
DAOは管理者が存在せず意思決定を行う際に投票が必要になり、その際に使用されるのが「ガバナンストークン」になります。ガバナンストークンを所有していると意思決定権が与えられ、所有数によって意思決定への影響度は変わりますが、意思決定の結果はブロックチェーン上で記録されているので不正が起きにくいとされています。
また、投票は匿名性になるので国籍や性別、年齢による差別が起こることも無いとされており、コミュニケーションを取る際もDiscord(ディスコード)が使用されることが多いので本名や国籍などを晒す必要はありません。この仕組みがDAOのメリットとされています。
DAOの特徴である意思決定を行う際に実施する投票は匿名性や透明性があり仕組みとしては素晴らしいのですが、中央集権型と比べると結果が出るのに時間がかかる点が懸念されています。
DeFiとはなにか
DAOの解説をさせていただきましたが、DAOと一緒に覚えておきたいのが同じ分散型システムを活用しているDeFiになります。DeFi(Decentralized Finance)というのは分散型金融と呼ばれ仲介者や特定の管理体制を通さずに金融取引を可能にするグローバルな金融システムです。
DeFiの特徴の一つに「スマートコントラクト」があります。スマートコントラクトは人の手を介さない自動化された、ブロックチェーン上で契約を実行することを指します。ブロックチェーン技術の無い分かりやすい似た例によく挙げられるのが自動販売機で、商品に価格が設定されておりお金を投入することにより契約が成立し商品を受け取ることができます。
「価格設定」⇨「選択後、支払い」⇨「商品を獲得」といった3ステップを、あらかじめ設定して自動的に実行されるプログラムの仕組みをブロックチェーン上で行うことにより、データの透明性に優れ人為的なミスを無くすことができます。
従来の銀行は運営が顧客データを管理していましたが、DeFiの場合は「誰が」「誰に」「いくら送金した」といったデータを確認することが可能になり、透明性に優れています。
現在は振込をする際に送金元の銀行から受取先の銀行へお金を動かすのが一般的ですが、振込の手数料が発生したり銀行が無いと対応ができません。しかしDeFiの場合は銀行のような中央集権型ではないため、ネット環境が整っていればどこでも利用可能でウォレット間の送金になるため振込のハードルが格段に下がります。
ウォレット間の送金時に発生する手数料は「ガス代」と呼ばれています。ガス代には料金が設定されておらず取引時の混雑状況によって必要なガス代が変わりますがインターネット上で行われるため時間や地域によって値段が変わるということはありません。
日本国内への振込だけでなく海外との取引時にも、振込の手数料も変わらず、お互いの法定通貨に換金する必要も無いので無駄なコストを抑えることが可能で海外との取引の際に活躍すると予想されています。
こういったDeFiの仕組みとゲームを掛け合わせた仕組みをGameFiと呼ばれています。気になる方は下記の記事を一読いただけますと幸いです。
【GameFi(ゲーミファイ)とは】初心者でも分かるGameFiとP2Eについて解説!
実際のDAO組織
【MZ CLUB】
MZ CLUBは2022年6月にZOZO TOWNを作ったことでも有名な前澤友作氏によってWeb3プロジェクトと一般のユーザーを繋ぐ目的で設立されました。公式サイトには「ITが苦手な人も、暗号資産に馴染みがない人も、言語的な壁をもゆるやかに溶かし、小難しいお金の話やテクノロジーの話を抜きにしてだれもがWeb3を面白く、安全に使えるように。」と紹介されており、Web3へ触れる機会になれるように想いが込められています。
参照リンク:https://www.mz-club.io/play-to-earn/index.html
MZ CLUBはゲームギルドの役割も持ち、ウォレットの作成や管理が不要で自社開発アプリ(arigatobank)で仮想通貨を電子マネーに換金したり「スカラーシップ制度」の導入でユーザーへのBCG(ブロックチェーンゲーム)への参入障壁を下げています。
P2Eの”遊んで稼ぐ”という考え方を提唱するのではなく、「みんなでゲームを盛り上げて、みんなで豊かになる」といった説明をされており、遊ぶような感覚でWeb3サービスに触れてもらう活動をされています。
【Ninja DAO】
Ninja DAOはイケハヤ氏が創設したCrypto NinjaがメインキャラクターのDAO組織となります。Crypto Ninjaはイケハヤ氏がプロデューサを務める2021年9月にリリースされた国内でNo.1といっても過言ではない人気を誇るNFTコレクションです。
Ninja DAOの特徴は国籍や年齢、性別関係なく参加することができるコミュニティでDiscordのアカウントを持っていれば誰でも参加することができます。DAO内では「失敗を歓迎し、成功をみんなで喜ぼう」をモットーに様々なプロジェクトが実行されています。
Ninja DAOの中でも人気があるプロジェクトは「CNP(Crypto Ninja Partners)」となっております。22,222点を発行する大規模NFTコレクションで当初は1つ当たり日本円にして500円ほどでマーケットプレイスに売り出されていましたが、現在はOpenseaに出品されている安いものでも40万円を超える値段になります。
まとめ
この記事ではDAO、DeFiについて解説いたしました。
DAOとは、分散型自律組織という意味になり特定の管理者やトップの人間を介さずに意思決定やプロジェクトの管理を行う組織のことを指します。
DeFiとは、分散型金融と呼ばれ仲介者や特定の管理体制を通さずに金融取引を可能にするグローバルな金融システムのことを指します。
これらの技術を活用し、GameFiやDAOのプロジェクトがリリースされています。
弊社ではGameFi開発支援を行っております。
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