セミファンジブルトークン(SFT)とは?ERC-1155とERC-3525の違いを解説

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ブロックチェーン技術の進化により、デジタルアセットの保有とトランザクションが容易になりました。その中でもセミファンジブルトークンはデジタル資産の新たな形態として注目を浴びています。こちらの記事では、セミファンジブルトークンの特徴やメリット、将来性について解説します。セミファンジブルトークンがどのようにデジタルアセットの世界を変革しているのか、ぜひご覧ください。

セミファンジブルトークンとは

セミファンジブルトークン(SFT)はブロックチェーン上で発行されるデジタルトークンの一種です。半代替性トークンとも呼ばれており、他のトークンと同様にデジタル資産であり、保有者はそれを所有したり取引することが可能です。

FT(ERC-20)とNFT(ERC-721)の両方の性質を持った規格となっており、それぞれが持つ課題を解決することができるのがセミファンジブルトークンとなっております。NFTについては下記の記事にまとめてありますのでご一読いただけますと幸いです。

【NFTとは?】初心者でも分かるNFT!簡単に解説!

従来の場合NFTを作成する際にそれぞれのコントラクトを生成する必要がありましたが、SFTを活用すると1つ1つにコントラクトを作成する負担がなくなり、複数のユーザーが同じデータのNFT(ERC-1155=マルチトークン)を所有することが可能になります。

ERC-1155についてはコントラクトが1つなので同じ価値のトークンを複数枚同時に送付することが可能になります。その中でも価値の部分を分割して所有できるトークンがERC-3525になります。俗に言うSFT(セミファンジブルトークン)はこちらの2種類があります。

セミファンジブルトークンは通常のトークンとは違い一部の交換制限があり、所有者の交換や譲渡を特定のルールに従って制限することが可能となります。トークンの所有権は特定の期間に制限されたり、特定の条件を満たすことでのみ交換可能になる場合があります。

トークン自体に特定の条件や規制をプログラムすることが可能で、所有権の制約や交換の制限をトークンに組み込むことができるため、セミファンジブルトークンは法的要件規制に適合する柔軟性を持つことができます。

トークンとしては他にも最近話題にも上がっているBRC-20トークンについての記事もございますので詳しく知りたい方はご一読いただけますと幸いです。

【BRC-20トークンとは?】ビットコインのトークン規格について解説!

SFT(ERC-1155)活用例

従来の場合NFTを作成する際にそれぞれのコントラクトを生成する必要がありましたが、SFTを活用すると1つ1つにコントラクトを作成する負担がなくなり、複数のユーザーが同じデータのNFT(ERC-1155=マルチトークン)を所有することが可能になります。

なのでERC-1155は複数のNFTを発行する際に使用される規格でゲーム内のアイテムや通貨の際に使用されることが多いトークンになります。

UNIVERASAL STALLION 1stセールAL

育成型競馬BCGであるUNIVERASAL STALLION(ユニスタ)の1stセール時のAL(優先購入権)としてERC-1155が採用されました。ユニスタには2種類のALが存在しており、ALを5枚集めて指定のウォレットに送付すると確定ALにランクアップできるシステムがありました。

今回のようにALをNFTで配布することにより、ユーザーが所有しているALの数が確認できる点や、安心感を与えることができます。また、ALが余っている場合は複数のNFTを同時にopensea上で販売できたり他のウォレットに送付することが可能でした。

このようにNFTではあるが複数のユーザーが同じデータを所有でき、一括で送付が可能でコントラクトの作成が不要なNFTであるトークン(ERC-1155)が活用された事例となっています。ユニスタについては下記の記事にまとめてありますのでご一読いただけますと幸いです。

【ユニスタとは?】競馬BCGのUNIVERSAL STALLIONについて解説!

NBA Top Shot

トレーディングカードコレクションを楽しむことができるNBA Top ShotもERC-1155を採用しています。トレーディングカードである性質上、複数のNFTを発行することが多いので相性が良いと言えるでしょう。

海外で高い人気を誇るNBA Top Shot。こちらはNBAの試合のワンシーンをNFT化したものとなっており、過去にはレブロンジェームズ選手のダンクシュートのNFTが日本円にして4200万円で取引されました。

また、2020年11月にリリース後から6ヶ月で7億ドルもの売り上げを記録し、全世界から注目を集めました。

SFT(ERC-3525)活用例

ERC-3525は、ERC-20やERC-721の課題を解決するために企画されたと言われており、前述したERC-1155より柔軟性があり、高度な機能を採用することができます。理由としてはERC-1155では、同じデータに紐づけられたトークンは全て同じデータを持っていました。

しかし、ERC-3525を採用することにより、同じデータに紐づけられたトークンでも異なるデータを持つことが可能になります。この性質によってトークンに独自機能を追加することや統合や分割を容易に行うことが可能になります。なので1つの固有のNFTを分割して所有できることも可能になります。

NFTの分割所有

BAYC(Bored Ape Yacht Club)から派生したNFTプロジェクトMAYC(Mutant Ape Yacht Club)のNFTがGateNFTのマーケットプレイスにて分割して販売されています。MAYCは最低でも7~8 ETHで取引がされており所有するには高価でハードルが少し高いNFTになります。しかし高価なNFTも分割することにより安価で入手することができフラクショナルNFTと呼ばれることもあります。

GateNFTで実際に10,000分割にして販売しているMAYCの価格を見に行くことや取引が可能になっているので興味がある人はアクセスしてみて下さい。100個の分割トークンを集めると分割NFTと交換することができ、分割NFTを100個集めるとオリジナルNFTを獲得することができる仕組みとなっています。

まとめ

この記事ではセミファンジブルトークン(SFT)について解説いたしました。

セミファンジブルトークン(SFT)はブロックチェーン上で発行されるデジタルトークンの一種です。半代替性トークンとも呼ばれ、FT(ERC-20)とNFT(ERC-721)の両方の性質を持った規格となっております。

弊社ではNFTの開発やマーケティング支援についても行っております。
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